Future of Workstyle(「働き方の未来」、以降FoWと略す)とは、ワークモデルを根本的に変えるコンセプトであり、人とマシンの協働を促進し、従業員スキルと従業員エクスペリエンスを向上させ、時間や物理的な場所といった制約から解放された労働環境を実現するためのフレームワークです。IDCでは、FoWをFuture Enterprise(企業の未来)を実現するに当たって取り組むべき9つのプラクティスの1つと捉えており、「カルチャー」「スペース」「オーグメンテーション」を網羅する広大な領域を包含します。
COVID-19の感染拡大を契機に働き方や働く場に大変革が起こりました。例を挙げると、カルチャーの領域では、労働時間ではなく成果物で従業員のパフォーマンスを評価する制度を採用する企業が増え、その結果、最新のHRソリューションに対する需要が高まりました。スペースの領域では、デジタルワークスペースが進化し、生産性、セキュリティ、コミュニケーションとコラボレーションなどの関連ツールが浸透しました。オーグメンテーションの領域では、RPA(Robotic Process Automation)などを使った自動化の流れが加速し、最近ではメタバースの登場でAR/VR機器やソフトへの関心が高まっています。COVID-19 の発生から1年以上の間は在宅勤務への傾斜が起こりましたが、現在ではオフィス/現場/在宅/その他のリモートにおけるバランスの最適化に多くの企業が腐心しています。
2023年には、日本市場に関するFoW分析レポートの発刊は5年目に入ります。大きな変革を経た今、国内企業における働く場はハイブリッドを標準として、企業文化の醸成、デジタルワークスペースのさらなる改革、そしてオフィスや現場の物理的な設備やソフトのアップデートによって生産性を高める取り組みがいっそう活発化することでしょう。「Japan: Future of Workstyle (Japanese Version)」では、今後も目の離せないFoWの3つの領域を丁寧に観察/解説することによって、ITサプライヤーの製品ポートフォリオやGo-Toマーケット戦略の策定を支援します。