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Publication date: 06 Feb 2023

国内企業の"Branch of One"の取り組みに関する調査結果を発表

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Japan, 2023年2月6日 - IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役社長:村橋俊介、Tel代表:03-6897-3812)は、国内企業500社を対象に実施した「2022年 企業ネットワークサービス利用動向調査」における"Branch of One"に関する調査結果を発表しました。本調査では、オフィスのIT環境を自宅へ拡張する"Branch of One"に関して、在宅勤務に利用するネットワークの種別や、企業ネットワークにおけるクラウド型セキュリティや閉域網のセキュリティオプションなどの導入の現状、SASE(Secure Access Service Edge)を構成するSD-WANとクラウド型セキュリティの調達状況などについて調査しています。

今回の調査では、在宅勤務に利用するネットワークとして5G回線が前年に比べ増加したことが分かりました。在宅勤務で、有線または無線LANと5Gの組合せをメインで利用している回答者の割合は10.8%であり、2021年調査の5.5%に比べ増加しています。在宅勤務において5G回線の活用が進み始めています(図参照)。

在宅勤務のためのIT環境として重要な要素である、インターネットアクセスのためのセキュリティ機能では、ネットワーク上のセキュリティ機能を用いたサービスが利用され始めている様子が明らかになりました。拠点や従業員の業務端末からWebやインターネットにアクセスする際に必要なセキュリティ機能について、最も主要な利用形態を見ると、「インターネット上のクラウド型セキュリティサービスを利用」が26.8%、「閉域網のオプションとしてのゲートウェイサービスに付随するセキュリティ機能を利用」が17.4%であり、2つを合わせて4割を超えています。

Branch of Oneを実現するために重要な技術であるSASEは多くの場合、SD-WANとクラウド型セキュリティによって構成されます。この二つの構成部分を同一のベンダーから一元的に調達するのか、それとも要望にあわせて異なるベンダーからの調達するのかについて、同一ベンダーから調達する企業と異なるベンダーから調達する企業の割合に顕著な差がないことが明らかになりました。SASEを導入済み/導入中/導入予定がある/検討中の企業のうち、クラウド型セキュリティとSD-WANを、同一のベンダーから調達済みまたは調達する予定の企業は5割強であり、それぞれ別のベンダーから調達済みまたは調達する予定である企業は約4割となっています。同一ベンダーからの調達か、異なるベンダーからの調達かについて大きな偏りがなく、企業ごとに最適な方式を選んでいる様子が伺えます。

「通信事業者やシステムインテグレーターは、在宅勤務用のモバイル回線として5G回線を積極的に提案すべきである。また、クラウド型セキュリティとSD-WANを同一ベンダーの製品にすべきかについて、顧客企業の要望を見極め、設計や運用のシンプルさを重視して同一ベンダーからの調達を提案するか、従来構成からの移行の容易さや個別の機能優位性を重視して異なるベンダーからの調達を提案するかを決定すべきである」とIDC Japan株式会社 Infrastructure & Devicesの リサーチマネージャーである山下 頼行 は述べています。

今回の発表はIDCが発行した 2023 年 国内ネットワークサービス市場企業ユーザー調査: Branch of One 編 にその詳細が報告されています。本調査レポートは、在宅勤務で利用するIT環境とその通信品質に関する満足度や、デジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組み状況についても分析しています。

(レポートの詳細についてはIDC Japan へお問い合わせください)



<参考資料>

在宅勤務で利用しているネットワーク種別

Q. ご自宅などから在宅勤務でのネットワーク接続として、メインで使っている組み合せをお答えください。

Source: IDC Japan, 2/2023



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