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Publication date: 18 Jan 2023

国内エッジインフラ市場予測を発表

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Japan, 2023年1月18日 - IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1-13-5、代表取締役社長:村橋俊介、Tel代表:03-6897-3812)は、国内エッジインフラ(ハードウェア)市場予測アップデートを発表しました。これによると、2022年の国内エッジインフラ(ハードウェア)市場(以下、「エッジインフラ市場」という)の支出額は、前年比12.2%増の4,820億円(図1)であると推計しています。また、2021年~2026年の5年間における年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は11.2%で、2026年の同支出額は、7,293億円になるとIDCは予測しています。

IDCでは、2022年に全世界で101 Zettabyte(ゼタバイト:10垓バイト、1兆ギガバイト)のデータが生成され、2026年には2倍以上の221ZB(Zettabyte)になると予測しています(『Worldwide IDC Global DataSphere Forecast, 2022–2026: Enterprise Organizations Driving Most of the Data Growth(IDC #US49018922、2022年5月発行)』参照)。そのうち、企業が生成するデータは全体の約60%(現在)から、2026年には約70%に増加するとみており、また全体の約6割のデータがエンドポイントないしはエッジインフラで生成されると予測しています。

また、IDCでは、今後、エッジインフラにおいて、AI*1技術を利用した高度なデータ分析処理に対するニーズが高まるとみています。加えて、データ分析処理に使用されるデータは、動画や静止画などの非構造化データが増加し、データの種類も豊富になってくることから、今後、エッジコンピューティングのニーズは拡大し、エッジインフラ市場は高成長すると予測しています。

IDCでは、エッジインフラ市場を、「サーバー」「ストレージ」「ゲートウェイ」「ネットワーク機器」の各サブセグメント別に分類し市場予測を行っています。2022年の国内エッジインフラ市場を、サブセグメント別に見ると、支出額が最も大きいのはゲートウェイ市場であり、その支出額は前年比12.1%増の2,989億円、2026年の同支出額は、4,366億円に拡大すると予測しています。2021年~2026年のCAGRは10.4%を予測しており、予測期間を通じてエッジインフラ市場全体の約6割を占め、CAGRで見ても、サブセグメントの中でサーバー市場に次いで、高い成長が期待できる市場となっています。なお、最も高い成長が期待できるサーバー市場のCAGRは、19.1%と予測しており、2026年の同支出額は、1,381億円になると予測しています。

また、IDCでは、エッジインフラ市場を、「AI」「AR/VR」*2「Drones」「IoT」*3「Robotics」および「Service Provider」の各Domain(ドメイン)別に分類して市場予測を行っています。2022年の国内エッジインフラ市場を、ドメイン別に見ると、支出額が最も大きいのはIoTドメインであり、その支出額は前年比13.8%増の2,191億円、2026年の同支出額は、3,427億万円になると予測しています。2021年~2026年のCAGRは、12.2%を予測しており、予測期間を通じてエッジインフラ市場全体の4割強から5割弱を占め、CAGRで見ても、Service Providerドメインに次いで高い成長が期待できる市場となっています。なお、最も高い成長が期待できるService Providerドメイン市場のCAGRは、29.9%と予測しており、2026年の同支出額は、1,295億円になると予測しています。

IDC Japan株式会社 Enterprise Infrastructure リサーチマネージャーの下河邊 雅行 は「国内エッジインフラ市場は、今後の高成長が期待できる市場である。しかし、エッジ領域は非常に広大である。ITベンダーは、エッジインフラビジネス全体を俯瞰し、ビジネス領域のセグメンテーションを行い、きめ細かく注力エリアを選定することが必須である」と説明しています。

今回の発表はIDCが発行した国内エッジインフラ市場予測アップデート、 2022 年~ 2026 年 にその詳細が報告されています。本レポートは、国内エッジインフラ(ハードウェア)市場における支出額の予測を行っています。さらに、本レポートでは、国内エッジインフラ市場を、産業セクター別(流通/サービス、金融、インフラ、製造/資源、公共)に分類して市場予測を行っています。詳しくは、本レポートをご参照下さい。

*1: AI:Artificial Intelligence(人工知能)、*2: AR/VR(Augmented Reality/Virtual Reality:拡張現実/仮想現実)、*3:IoT(Internet of Things)

(レポートの詳細についてはIDC Japan へお問い合わせください)



<参考資料>

国内エッジインフラ市場 支出額予測、2021年~2026年

Note:ハードウェア サブセグメントのみ

Source: IDC Japan, 1/2023



(補足)

IDCでは、エッジ領域で使用されるITインフラを、「エッジインフラ」と定義しています。なお、特に断りがない限り、エッジインフラとは、エッジ領域におけるテクノロジー全体を示し、「ハードウェア」「ソフトウェア」「サービス」の各サブセグメント全体を含むものとしています。なお、本プレスリリースで紹介したレポートでは、国内エッジインフラ市場のうち、ハードウェアサブセグメントのみ取り上げて報告しています。なお、2026年におけるエッジインフラ全体の支出額は、1兆7,168億円になると予測しています。



<ハードウェアサブセグメント 市場定義>

  • サーバー:汎用スタンドアローンプラットフォーム、特定用途プラットフォーム、アプライアンス、コンバージド/ハイパーコンバージドシステムなど(汎用サーバー、もしくは同等のコンピューター処理能力を有するエッジインフラ)
  • ストレージ:外付けディスクのみ
  • ゲートウェイ:汎用多機能ゲートウェイ、汎用固定機能ゲートウェイ、特定用途固定機能ゲートウェイなど(ファンレス型/ボックス型PC、産業用PC、ゲートウェイ機能を有するPLCを含む)
  • ネットワーク機器:イーサネットスイッチ、ルーター、ブリッジ、リピーターなど





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