26 Aug 2021

新技術DTF-PETを使用したガーメントプリンターの出荷がアジア太平洋地域のグラフィックテキスタイル市場で急拡大

Japan, 2021年8月26日 - IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1-13-5、代表取締役社長:竹内正人、Tel代表:03-3556-4760)は、DTF-PET(Direct-to-Film polyethylene terephthalate)プリンターについての調査結果を発表しました。Direct-to-Film–PET Printers in Graphic Textile Business and Comparison with Direct-to-Garment, Flexprint, and Dye-Sublimation Printers (IDC # AP47376021、2021年7月発行)によれば、アジア太平洋地域のグラフィックテキスタイル市場において、特に中小企業やエントリーレベルユーザー向けに、この新技術DTF-PETを使用したプリンターの出荷が急速に拡大しています。

DTF-PETプリンターは、これまでスクリーン印刷など従来技術を用いて印刷していた企業、そして中小の印刷業者にとって画期的な技術です。この技術を使えば、ガーメントプリント(Tシャツ、カバンなどへのプリント)の分野において、小~中ロット程度の量のプリントを、現在市場で使われているどの技術よりも低コストで実施することができるようになります。

DTF-PETプリンターの導入には、5,000~10,000米ドル程度の初期投資しかかかりません。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染拡大によって投資が抑制される中で、初期投資が低く抑えられることは、多くの企業にとって魅力的な選択肢となっています。さらに、機器の信頼性が高いこと、印刷方法がシンプルであること、プリント自体の耐久性が高いこと、そしてプリンターの操作が簡単であることなどが、DTF-PETプリンター導入のきっかけとなっています。

現在、こうしたDTF-PETプリンターは、主にエントリーレベルユーザーを対象としています。しかし、今後の技術革新によって、プリント速度、色の安定性、機器の信頼性などが向上する可能性が高く、徐々に高速DTF-PETプリンターへの市場ニーズが高まる可能性があるとIDCではみています。IDCアジア太平洋地域 IPDS部門のシニアアナリストであるムハマッド・ファリス・ラティフは、「今後大手プリンターベンダーも、この技術を使ったプリンターを市場導入する可能性がある」と述べています。

現在、この技術を使ったプリンターを提供しているのは、大手プリンターベンダーではなく、中国ベンダーや一部のインドベンダーに限られています。しかし、DTF-PETプリンターが広く市場に受け入れられ始めていることを考えると、既存の顔料プリンター技術の応用によって、大手ベンダーもPETフィルムプリント製品への研究開発投資を行う可能性が高いとIDCでは考えています。

DTF-PETプリンターの出荷台数は、(日本とニュージーランドを除く)アジア太平洋地域のすべての国において、2020年後半から大幅に伸び始めています。そして、一部の国においては、すでにDye SublimationプリンターおよびDTG(Direct to Garment)プリンターの出荷台数を上回っています。



Note: DTG-PETプリンターの出荷台数は、Toner/Ink Type = Aqueous、Media Size =24’’の機器からIDCが抽出

Source: IDC Quarterly Industrial Printer Tracker, 2021Q2



DTF-PETプリンターは、グラフィックテキスタイル市場における次世代の主要ソリューションとなる可能性があります。しかし、今後大きく市場が伸びるためには課題がいくつか存在します。現在、DTF-PETプリンターは、主に中国ベンダーのみによってサポートされています。IDCでは、消耗品供給やアフターサービスに問題が発生する懸念を持っています。また、DTF-PETプリンターのインクがサードパーティベンダーのみから提供されているため、色品質の一貫性をどのように保証していくのかという点も課題です。

IDCアジア太平洋地域 IPDS部門のシニアアナリストムハマッド・ファリス・ラティフは、「現在、すでにDTF-PET技術は大きな注目を集めている。ベンダーは、現在の技術をそのまま使用して製品を提供することもできるが、さらに進化したソリューションを市場に提供するという選択肢もある。そして、近い将来、スクリーン印刷からDTF-PETへと大きな技術シフトが起きる可能性がある。このことは、小ロット生産を行っているユーザーの多くが、アナログからデジタル、すなわちDTF-PETプリンターへと移行することを意味している」と述べています。

※本プレスリリースは2021年8月3日のIDCアジア太平洋地域(ジャカルタ)による発表の日本語訳をベースとしてします。

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Printers