03 Jun 2021

国内エンタープライズインフラ市場システムタイプ別予測を発表

Japan, 2021年6月3日 - IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役社長:竹内正人、Tel代表:03-3556-4760)は、国内エンタープライズインフラ市場 システムタイプ別予測を発表しました。IDCでは、サーバーとエンタープライズストレージシステム(ExternalおよびStorage Expansionのみ)を合算した国内エンタープライズインフラ市場について、システムタイプ別(注記)、配備モデル別(Cloud/Traditional)に予測を行っています。

2021年の国内エンタープライズインフラ市場は前年比9.0%減の6,467億7,300万円と予測します。2025年の同市場は6,833億9,800万円を見込んでおり2020年~2025年の5年間における年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)はマイナス0.8%です。2021年はマイナス成長となりますが、2022年にプラス成長に復帰後、予測期間を通じてプラス成長を維持するとみています。システムタイプ別にCAGRを見ると、SoR(System of Record)がマイナス1.8%、SoE/SoI(System of Engagement/System of Insight)がプラス3.2%、Otherがマイナス1.0%です。

2021年の国内エンタープライズインフラ市場は、2020年における新型コロナ感染症(COVID-19)に伴う需要低迷期から回復期へとシフトします。新型コロナワクチンの国内配布は2021年2月から開始されており、国内での感染抑制と経済回復の見込みは改善していきます。また、国内外でのワクチン摂取が順調に進行し、ワクチンの有効性も担保されると想定しています。しかし、2020年における公的機関向け大型スーパーコンピューターの出荷(富岳など)を補う規模の案件はなく、反動減が現れて2021年はマイナス成長になるとみています。

2021年の国内SoR向けエンタープライズインフラ市場を配備モデル別に見ると、SoR on Public Cloudが前年比12.5%増の360億9,000万円、SoR on Private Cloudが前年比11.0%増の210億7,500万円、SoR on Traditionalが前年比15.3%減の1,861億2,300万円と予測します。2020年~2025年の5年間におけるCAGRはSoR on Public Cloudがプラス6.0%、SoR on Private Cloudがプラス7.2%、SoR on Traditionalがマイナス4.2%になります。

2021年の国内SoE/SoI向けエンタープライズインフラ市場を配備モデル別に見ると、SoE/SoI on Public Cloudが前年比18.0%増の213億8,100万円、SoE/SoI on Private Cloudが前年比23.9%増の144億4,700万円、SoE/SoI on Traditionalが前年比11.5%減の476億9,200万円と予測します。同様にCAGRはSoE/SoI on Public Cloudがプラス7.8%、SoE/SoI on Private Cloudがプラス11.0%、SoE/SoI on Traditionalがマイナス0.8%になります

2021年の国内Otherシステムタイプ向けエンタープライズインフラ市場を配備モデル別に見ると、Other on Public Cloudが前年比12.9%増の877億2,900万円、Other on Private Cloudが前年比14.8%増の368億900万円、Other on Traditionalが前年比20.8%減の1,954億2,700万円と予測します。同様にCAGRはOther on Public Cloudがプラス5.8%、Other on Private Cloudがプラス7.8%、Other on Traditionalがマイナス5.2%になります。

IDC Japan エンタープライズインフラストラクチャ グループマネージャーの福冨 里志 は「2020年に入ってからのCOVID-19の世界的流行によって、多くの企業や組織におけるIT投資余力の低下やトラディショナルからクラウドへのシフトの加速が見込まれる。需要サイドの変化が中長期的に国内エンタープライズインフラ市場へ与える影響が大きい」と分析しています。

今回の発表はIDCが発行した国内エンタープライズインフラ市場 システムタイプ別予測、 2021 年~ 2025 年 (JPJ46558021)にその詳細が報告されています。本レポートでは、データとその処理の目的に着目した5つのシステムタイプのうち、SoRと、SoEおよびSoIを合算したSoE/SoI、およびシステム基盤プラットフォームと機器/制御システムを合算したOtherの3つのカテゴリーについて、国内エンタープライズインフラの市場規模を推計し、分析しています。



注記:システムタイプについて

  • SoR(Systems of Record):法人や個人事業主の事業活動(商取引)や公的機関における公的サービス提供活動の記録や処理を行うシステムである。
  • SoE(Systems of Engagement):エンゲージメントには外部エンゲージメントと内部エンゲージメントがある。外部エンゲージメントは主に顧客および取引先との関係性である。内部エンゲージメントは社員や従業員との関係性である。ここでは顧客エンゲージメントに関わるシステムのみをSoEとして扱う。
  • SoI(Systems of Insight):収集したさまざまなデータの分析を通して、洞察(インサイト)を得るためのシステムである。
  • システム基盤プラットフォーム(SIP:System Infrastructure Platform):システムを安全かつ安定的に連携して運用するためのシステムや、コミュニケーションや共通ファンクションを提供するためのシステムである。なお、科学技術計算やアプリケーション開発などの用途も本システムタイプに含める。
  • 機器/装置制御システム(A/DCS:Apparatus/Device Control Systems):医療機器、キオスク端末、ビルファシリティ管理、自動倉庫システム、ファクトリーオートメーションにおける産業用ロボットや工作機械などの制御を主目的とするシステムである。

なお、本文のOtherとは、システムタイプのうち「システム基盤プラットフォーム」「機器/装置制御システム」を合算した支出額である。



<参考資料>

国内エンタープライズインフラ市場 システムタイプ別 支出額予測、2020年~2025年

Note: Otherとは、システムタイプのうち「システム基盤プラットフォーム」「機器/制御システム」を合算した支出額である

Source: IDC Japan, 6/2020

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